主催者おすすめビジネス書~その2~
❝事実は小説より奇なり❞と思うのは、
経営者の本を読んだときではないでしょうか。
読みやすさと面白さのバランスが良いオススメ2冊をご紹介。
●渋谷で働く社長の告白 (著:藤田 晋)
ベンチャー企業経営者といえば、ホリエモンこと堀江貴文さんと並んで、
連想されるのがサイバーエージェントの藤田晋さんではないでしょうか。
藤田さんの幼少期や、今やメガベンチャーの代名詞になった
サイバーエージェントが設立され、軌道に乗るまでの物語です。
意外だったことは、最初に藤田さんの起業のきっかけは、
❝友人をミュージシャンとしてデビューさせたい❞という動機。
創業したての頃、❝社長になった❞といえば、学生時代の友人は皆、
❝凄いね!❞とは、言ってくれるものの❝社員になってよ!❞というと、即お断り。
きっと即断したご友人は今頃、後悔しているのではないでしょうか。
サイバーエージェントの企業理念が❝21世紀を代表する会社❞という意味が、
本著を読むと少しだけわかるような気がします。
●不格好経営 (著:南場 智子)
今や、野球球団まで持っているDeNA。野球もゲームも無関心でも、
本著を読むと南場智子さんのファンになってしまいます。
南場さんは新潟県の田舎で高校卒業まで育ち、大学で上京。
それまでTHE昭和の亭主関白な父親至上主義家庭で育ったそうです。
これがまず、意外過ぎて、のっけから面喰います。
順調な進捗報告を聞いていたシステム開発が、実は全く手つかずだった。
創業した時に借りた資金はあっという間に消えていった。
ベンチャーらしい事件の数々も、文体が柔らかいせいか、
緊迫した雰囲気ではなく、読み進めることができるのが不思議です。
❝経営とはこんなに不格好なものなのか❞という言葉は、
経営コンサルとから、実際に経営者になった人が
言うからこそ響くものだと思います。
2冊に共通している点は、❝鼻につく成功した自慢臭さ❞を感じないところです。
もちろん、会社経営が軌道にのって行く過程で、華々しいシーンも
ありますが、それもひとつの出来事として、読み手に伝わってきます。
読みやすい文章で構成されているので、ビジネス書が苦手な人でも、
手を出しやすい経営者の本だと思います◎