【開催報告/課題本:若草物語】第116回ごきげんな読書会

2024年12月21日(土)第116回ごきげんな読書会を開催しました。

年内最後の読書会はインフル大流行のせいか、体調不良者続出で6名(男性2名・女性4名)で開催でしたが、時間めいっぱい楽しい時間でした💡
クリスマスらしい課題本を考えた末、米国児童文学の最高峰・ルイーザ・メイ・オルコットの『若草物語』にして良かった😊

そして、参加者さんが4姉妹をイメージしたイラストを描いてきてくさいました🖌️
誰がどの娘が分かりますか?(イラストの掲載は許諾済み)

【開催報告課題本若草物語】第116回ごきげんな読書会



そもそも、主催者が最初に若草物語を読んだのは小学校3年生位の時にポプラ社から出ている子供向けの簡易版が最初の出会いです。

田村セツコ先生のイラストがあまりにも魅力的なのもあり、そこからハマって小学5年生くらいの時には、ほぼ大人が読むのと同じ位の文庫で読みました📚
小学生の時に3巻目までは読んでいるのですが、残念ながら記憶があるのは2巻目『続・若草物語』までですが…

若草物語|こども世界名作童話|ポプラ社 -

調べたら、まだこの本売っているんですね!ちょっと欲しい…

さて、議題はどの登場人物に感情移入したかで盛り上がりました。


●メグ
見栄っ張りで、家が裕福だった時代が忘れられないけど、姉妹の長女として頑張っている。
大人になるとメグの気持ちや失敗に共感できる。

●ジョー
快活でローリーとのコンビがとにかく好き。
小説が燃やされたのは怒って良い。
みんな許してあげなって言っているけど書き物はバックアップできない。

●ベス
良い娘すぎて、病気で死にそうになるシーンが辛い。
(これは全員一致の見解)

●エイミー
ある意味、末っ子最強キャラ。
喧嘩してジョーの小説を燃やす行為はちょっとヤバい。
学校でのライム事件が印象的すぎる。
何で私の時だけ?って今でもよくある事件。

●ローリー
最初は大人しい青年だったのに、後半でメグへのラブレターを偽造するとんでもない悪でキャラの振れ幅が広い。
外向けの手紙の文章が大人だったり、馬車を持っていたり、ちょこちょこ裕福であることがチラつく。

●マーチのお母さん
娘たちへの説教が説教臭すぎないところが良い。
ジョーに自分も短気だと言っていた通り、後半でマーチ伯母様の嫌味な手紙を暖炉に投げ込むのが良い。


まず四姉妹がとても性格の良い子なのに、それぞれ抱える欠点や、やらかす失敗が現実にありそうで、共感できる。

素直に反省するけれど、それが長続きせずにサボったり、また同じ失敗をするからこの登場人物たちは愛されるのでしょう。

そして、持ち寄られた『若草物語』が色々な出版社から出ている本だったからこそ、面白い話を聞き事ができました。

何と、韓国語バージョンをお持ちの方が参加者の方にいたので、とっても貴重な機会でした✨✨✨



◆何で『若草物語』なの?
日本で初めて出版された際は『小婦人』というタイトルで原題『Little Women』の直訳でした。
その後、映画化された際にタイミングで今のタイトルが定着したそうです。

確かに、この物語は“青春”よりも“若草色”が似合うストーリーだと思います🌿
『Little Women』は“小さなご婦人たち”というニュアンスを上手く汲んでいて最初に考えた人は天才ですね!

なお初版は、登場人物が日本人名に変換されていたのが面白く、エイミーは「エミコ」だそうです。

岩波文庫はこういうことまで細かに書いてくれるのが良いです。

◆マーチのお母さんの呼び方
主催者が読んだ新潮文庫から出ている新訳で四姉妹が母を呼ぶ時が“マーミー”と表されていて、しっくりこないと思いました。
角川文庫と岩波文庫の“お母さま”の方が、この娘たちと母の関係上、適しているのでは?
日本語だと母親にかんする表現が多数ありますが、韓国では2パターンだそうで、韓国語版でも日本語として近いのは“お母さま”だそうです。

何故“マーミー”という訳を当てたのか、新潮文庫さん教えてくださいー‼😢

実は、『若草物語』って日本人なら10代に全員読んでいる作品だと思っていたのですよ。

ところが、読書会を主催していと、意外と認知度がない、読んだことがない方が多くて課題本にして人が集まるのか?
という不安もありました。

課題本に指定されなかったら、絶対に読む機会がなかったけれど、読んで良かったという参加者さんのコメントがってホッとしました。

因みに、もう一つの候補はエーリッヒ・ケストナーの『飛ぶ教室』でした📚

そして、参加者の中に観たよ、よいう方が何名かいた映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』が見たくなりました🎬


2024年の読書会は、これで全て終了となりました。

今年は5月に第100回を迎えることができて、率直にこんなに続くと思わなかったけど、継続して良かったな、と思える一年でした。

来年1月の読書会は全て満席ですが、まだ2月に以降のスケジュールも決まり次第告知します📅
2025年は7周年なので、また思い付き企画でイベントやるかもです。

お申し込みは、以下フォームからお願い致します。
⇒⇒⇒⇒https://gokigenna.com/sample-page/

2025年もたくさんの読書好きの皆様の参加をお待ちしております◎