読書会主催者の集いで交換した本の話
先日参加させていただいた、読書会主催者の集いで、本の交換会がありました。
交換にもって行った本と、頂いた本の話を書き忘れていたので、今更ながら紹介します。
私が、紹介して交換会に出した本は…
●被差別の食卓(著:上原善広)
こちらの本は、高校生の時に課題図書で読んで非常に感銘を受けた新書です。
世界中の“被差別部落差別”という、社会問題を明るい食レポ形式という斬新な切り口で紹介されているのです。
そもそも著者自身が、被差別部落出身。
皮肉にも自分が被差別部落の人間だと気づいたのは“ある食べもの”がきっかけだったそうです。
テーマフリーの読書会を主催しているとしばしば悩みの種になる、宗教・人種・差別問題について強烈な主張が紹介された場合どうするか。
誰しもに身近な“食べ物”という観点での社会問題に対する知識があれば、参加者のみんなで明るく話し合えます。
そんな、英知をくれる新書です。
池袋の梟書茶房で販売されていて、思わず買ってしまいました。
そして、いただいた本は…
●オムライスの秘密メロンパンの謎~人気メニュー誕生ものがたり~(著:澁川祐子)
今では食卓の定番になっている、コロッケ、ナポリタン、ハヤシライスやカレーのルーツはどこ?
本著の特徴は、元祖を謳っている飲食店への取材ではなく、江戸~昭和初期までの現在する文献を遡って執筆しているところです。
数ある、食のルーツをたどる本でも、これだけ参考文献が新聞など出版物による本は珍しいそうです。
読んでみると、女性向け雑誌やお料理本が、明治時代にもたくさん出版されていることに驚きます。
印象的だった話としては、最近「黄色いモンブラン」を見かけなくなったと思っていた謎が解けてスッキリしました。
そして、兼ねてから疑問に思っていた“なぜ男性はナポリタンが好きなのか?”を、著者も同じことを思っていたことに、少し笑ってしまいました。
どの主催者さんも、本の紹介が上手で、人気の本は三人でジャンケンになるほど!
普段の読書会ではなかなか巡り合う機会が無い本を、たくさん知ることができました。